飼育エリアの区分け

 施設内を、病原微生物の隔離レベルにもとづき以下のように区分けしております。
 それぞれのエリアでは、隔離レベルに合った動物飼育を行い、施設内に病原微生物への感染が広がらないよう様々な制限がかかっています。
 右のエリアのほうが隔離レベルが高く、利用には厳格な操作が要求されます。

 
コンベンショナルエリア < SPFエリア < 感染実験エリア < アイソレータ室


 感染実験エリアでは、感染性の高い病原微生物などをエリア内のみにとどめながら、安全に実験を行う事が出来ます(P2Aレベル)。最もレベルの高いアイソレータ室内では、ケージごとに環境を隔離しており、無菌動物を飼育する事も可能です。


コンベンショナルエリア

要件

  • 病原微生物の監視をしていないエリア。

場所

対象動物

  • サルやモルモット等


SPFエリア

要件

  • 施設内のほぼすべての飼育室がSPFエリア。
  • SPF(Specific Pathogen Free)とは、特定の病原微生物への感染が無い状態のことであり、熊本大学の動物施設で検査確認している”特定の病原微生物”については、こちらのページを参照。
  • HEPAフィルターで濾過された空気・UV処理水・オートクレーブされた床敷とケージを用いた環境下で飼育され、モニター動物を通じて実験動物への病原微生物感染の監視を行っている。

 *無菌動物や免疫不全動物とSPF動物を同居させると、SPF動物で確認されていない病原微生物の感染により、無菌動物や免疫不全動物が死亡する事がありますので、ご注意ください。


場所

対象動物

  • マウスやラット



感染実験エリア

要件

  • 専用の飼育室と空調設備をもつエリア。外部に感染が広がらないよう空気の流れや人・物・動物の取り扱いに細心の注意を払って管理されている。
  • 遺伝子組換え生物を用いた実験を行うために必要な拡散防止措置のP2Aレベルを満たしている。
  • ケージ交換等の日常の飼育管理などを研究者自身がおこなう特殊なエリア。

場所

対象動物

  • マウスやラット


アイソレータ室

要件

  • ビニールアイソレータとは、最大4台のマウス飼育ケージを厚手の透明ビニールで覆い、滅菌済みの器材・飼料・水・空気(吸排気ともにHEPAフィルター使用)を用いてマウスを管理できる隔離飼育装置のこと。
  • ビニールアイソレータを多数設置しているアイソレータ室は、主にマウスの検疫のために用いられ、施設スタッフにより管理されている。研究者が直接利用する事は無い。
  • 無菌動物・ノトバイオートマウス等が飼育可能。


場所

  • 新館7階アイソレータ室 本館2階アイソレータ室

対象動物

  • マウス





遺伝子組換え生物を飼育するためのエリア

 遺伝子組換え生物を扱うための拡散防止措置(P1Aレベル,P2Aレベル)がとられているエリアについては、こちらをご参照ください。

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